2017年11月1日水曜日

革新するには、アートが主導しサイエンスとクラフトが脇を固める三位一体構造が必要。



山口 周(著)『世界のエリートはなぜ「美意識」を鍛えるのか?~経営における「アート」と「サイエンス」~』を読んでいます。

本書の中で、クオリティの高い経営には「アート」「サイエンス」「クラフト」の3つがバランスよく、かつ機能的に組み合わされる必要があると、説明があります。

このことについては、私自身しっくりする内容でした。

というのも、私の運営するサイトも「アート」「IT」「クラフト」をコンセプトにしていて、3つが機能して私の目指すものに近づけると考えているからです。というより、私の人生のテーマでもあります。

経営というものは「アート」と「サイエンス」と「クラフト」の混ざり合ったものになります。「アート」は、組織の創造性を後押しし、社会の展望を直感し、ステークホルダーをワクワクさせるようなビジョンを生み出します。「サイエンス」は、体系的な分析や評価を通じて、「アート」が生み出した予想やビジョンに、現実的な裏付けを与えます。そして「クラフト」は、地に足のついた経験や知識を元に、「アート」が生み出したビジョンを現実化するための実行力を生み出していきます。


「アート」「サイエンス」「クラフト」の中でも「アート」の役割が重要であり、昨今の変化の早い時代、明文化されたルールだけを拠り所にすることなく「真・善・美」を判断する為の「美意識」が必要である、と著書は断言しています。

私の考えるアートも普遍的な価値であり、迷い、不安、雨が降ろうが、石コロが降ろうが、何があっても脱線しないブレない判断と未来を描くファインダーの役目を果たします。

トップに「アート」を据え、左右の両翼を「サイエンス」と「クラフト」で固めて、パワーバランスを均衡させるということです。
 よく企業の経営をPDCAサイクルと言いますが、言い換えればPlanをアート型人材が描き、Doをクラフト型人材が行い、Checkをサイエンス型人材が行うというのが、一つのモデルになると思います。


類い稀な革新を成し遂げた企業の特徴としては、アートが主導し、サイエンスとクラフトが脇を固める、ガバナンスの構造になっている、と著書は言います。

昨今の企業のコンプライアンスに関する事件も、数値を追いかけることだけに走った結果、行き着くところイカサマしてしまった、と納得することができます。体育会系でうまくいった時代は終わりました。

自身の仕事に置き換えても、生涯走り続けながら冷静な判断をするためにも「アート」をトップに置いてビジョンを描き、「サイエンス」と「クラフト」で行動し、美意識で日々をジャッジメントしていく必要があるのです。

0 コメント:

コメントを投稿