山口 周(著)『外資系コンサルが教える 読書を仕事につなげる技術』を読んでいます。
「自分をプロデュースする」
著者は、これからホワイトカラーが活躍するには、自分をプロデュースをする視点が欠かせないと言います。
企業を取り巻く環境が激変する時代において、既存のビジネスモデルは一瞬で吹き飛んでしまう時代です。
企業の中の自分ではなくて、自分ひとりで何ができるか明確にして自ら積極的にアウトプットする必要があるでしょう。
プロデュースするというのは「掛け算をつくる」ということです。
・アメリカ発祥のロックンロール× イギリス風のコスチューム=ビートルズ
・デザイン× コンピューターテクノロジー=アップル社
・日本の食材× フランスの料理法=ピエール・ガニェール
・男性服の素材× 女性服=シャネル
際立ったポジショニングを達成したブランドには、必ず「掛け算」の要素があります。
スティーブジョブズがコンピュータにデザイン性を取り入れ成功した良い例です。
自身をプロデュースする場合も、単独で○○ができます、位では差別化は難しいので、他の付加価値を加え『掛け算をつくる』ことが大切です。
得意分野が他にもあれば、結びつけることで自分だけの世界が生まれ、そのジャンルでは人角の人になれるのです。
経営戦略、財務・会計、人事・組織、マーケティング、オペレーション、製造、物流……。これらひとつひとつの要素については実務においても理論においても専門家がたくさんいるわけですが、要素の「つなぎ目」に強い人が少ないのが今の問題なのではないでしょうか。
芸術、アートでも、書道家は書道だけ、料理家は料理だけ、写真家は写真だけ、ワシは作品づくり一筋じゃ、と職人気質をアピールしても、誰からも相手にしてもらえないでしょう。
ひとつの実務やアートが表に出るためには、ITや法律、編集、通訳、セキュリティなど、それ専門の力を通して初めてユーザーの目に届くことになります。
その為、グローバル化した今の時代、違うジャンルの何かと何かをパズルのように繋ぐ役目はなくてはならない存在になりました。
悲しいかな一つのジャンルだけでは、成り立たない時代にあると考えたほうが良いです。
カテゴリーが100個しかなかったら100人のチャンピオンが生まれるだけですが、カテゴリーのつなぎ目がチャンピオンを生むことになれば100人のカテゴリーチャンピオン以外に4950人の交差点チャンピオンが生まれます。ずっと多様性のある社会になるのです。
例えば、ゲッターズ飯田氏は、もともとお笑いタレントでしたが、占いの勉強をして「話し手」と「占い」を掛け合わせて成功しました。
ひとつのジャンル(要素)だけでは難しいことも、掛け合わせることで、よりユーザーか求めるものに近づけるですから、いかに自身をマネジメントできるかに掛かってきます。
何が消滅して、何が誕生するかは、分からない時代、「掛け算」と「繋ぎ目」を意識して自分をプロデュースして新たなチャンスをつかんでいきましょう。
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